体外受精・採卵レポート〜当日の流れや費用@セントウィメンズクリニック〜

不妊治療

年末に体外受精を行うと決めてから2ヶ月、
いよいよ採卵の日がやってきました!
採卵1、2日前からは育った卵胞のおかげか下腹が張って苦しく、
排卵する前に早くとって〜という気持ちでした。
当日のことをまとめていきたいと思います!

体外受精・採卵とは

そもそも体外受精とは、
①膣から針を刺して卵巣から卵子を取り出し、
②その卵子と精子を体外で受精させ、
③その受精卵を妊娠しやすい時期に子宮に戻す

治療法のことです。

今回はその①にあたる、膣から針を刺して卵巣から卵子を取り出す「採卵」という処置について体験談をまとめていきます。

字面だけ見るととても痛そうだし、実際私もとても怖いイメージを持っていましたが、麻酔のおかげ&先生の腕のおかげでそれほど痛みを感じることなく行うことができました。
麻酔については、無麻酔・局所麻酔・静脈麻酔など、クリニックや患者さんによって方法は異なるようですが、私が通うセントウィメンズクリニックでは、今回静脈麻酔を使って行いました。

また、排卵誘発法は「クロミフェンーHMG/FSH法」と呼ばれる方法でした。
私の場合、最終的には点鼻薬や座薬も使用したものの、基本クロミッドとゴナールエフ注射で卵胞を育てていきました

採卵日当日(採卵まで)

平日9:00、D14に予約。

6:00
いつものように基礎体温を測ると36.64度。
私にしては上がって来ていて、排卵してしまっていないかとても不安でした。
前日の22時から飲食禁止、当日朝ももちろん何も飲食せず。

8:30
できるだけギリギリの時間にと採精。 結果がよくなっていることを祈りながらお手伝い。
程よく温めたタオルに巻いて、いざ出陣。

当日の持ち物は以下の通り
基礎体温表、診察券(いつも通り)
保険証、限度額適用認定証(月初通院だったので)
精子(温かいタオルにくるんで)
体外受精同意書(以前早すぎると返された、ホチキス留めされた数枚の同意書。署名捺印必須。)
お金(7〜10万と言われていたので、11万円持っていきました)
ナプキン2枚(実際使ったのは1枚)
点鼻薬(借りていたので返却のため)
水、チョコ、飴(結果水しか飲みませんでした)


普段9時診療開始に合わせてドアの前から階段に続くまで行列ができているのですが、事前にドアの前にいるように言われていたのでドアの前で待機。
時間ギリギリに着いたので、先に待っている人の視線が少し痛かったですが、堂々としていて大丈夫です。

9:00
1番に名前で呼ばれ、クリニックの中へ。
診察券、基礎体温表、同意書、精子を渡したら、すぐにトイレに行くよう言われました。
その後、看護師さんから身長体重、夫の緊急連絡先を聞かれ、すぐに内診室へ。
この身長体重は麻酔の量を決めるために大切なので、できるだけ正確に言えたほうがいいです。

院長先生による採卵前最後の内診
無言でしたが、中止ということも言われなかったので、まだ排卵していなかったのだと安心。
そのまま消毒、奥までされている感じで少し痛かったです。
   
内診台が戻り起き上がると、看護師さんから、抗生剤フロモックス1錠を少量の水で飲むように渡されました。
紙コップに水が入っていたのですが、昨日の22時から何も飲食をしていなかったので、思わず「この水全部飲んでいいですか?」と聞いてしまう。久々の水が体に染み渡りました。

内診・消毒後、ベッドがある部屋へ移動。
看護師さんから手術着を渡され、荷物はロッカー、手術着の下はナプキンをつけたショーツだけにして着替えるように指示されました。靴下はどちらでも良いということだったので履きました。冷え性なので結果履いていて良かったです。

手術室へ移動する際は
・手術着(下にはナプキンをつけたショーツのみ。ブラジャーも外す。)の身1つ
・首にロッカーの鍵をぶら下げる
・靴下は履いてる

の状態。消毒をしてから手術室へ。

ショーツを脱いで手術台に上がり、看護師さん2人体制で色々と装着されていきました。
図に表すとこんな感じ。

ザ手術という感じで緊張MAXでした。

心電図をつけられると

落ち着いて見えるけど、すごく緊張してるね。

とバレる。
部屋中に私の心拍音が流れていて、その音を意識すればするほど落ち着けなかったです。
途中看護師さんが雑談でリラックスさせてくれて、落ち着いてきました。
お酒強いかどうか聞かれ、「人並みですー」と答える。
院長が来る前に、肩に処置前の注射をされる。

採卵は痛いですか?

私が何よりも気になるのはここ。検査や処置のたびに隙があれば聞いてきた質問。

んー麻酔が効くか次第なんだよね。
効く人はすぐ寝ちゃうけど、意識がある人もいるよ。
効くといいね。

うん、麻酔よ効いてくれ、と祈るしかありませんでした。

9:40 
院長が来て採血(黄体ホルモン値を測るため)
そのまま点滴開始
10秒たたずに鼻の辺りがボワーンとして意識朦朧。
そのまま寝られればよかったけれど、若干意識があるまま開始。
え、寝ないじゃん!大丈夫かな!?と思っていると、処置を始めた院長から

普段お酒は飲むの?

と足元で聞かれ、意識が朦朧としていた私は聞き取れず、隣にいてくれた看護師さんに

お酒、飲むの?飲まないの?

と聞かれ、意識朦朧としていて説明する余裕はないので

飲みます!

と潔く答えたところ、

0.2足して

と看護師さんに指示、麻酔が足されました笑
お酒飲むと効きにくいのかなーそれで前からお酒飲むか聞いてたのかーと思いながら、また、なんか下で刺されてるなーと感じながら意識がなくなりました。

途中
「何個?」「25個です」「じゃあ7個かな」と院長と培養士さんらしき会話が聞こえる。
え、そんなにあるの?何が7個なんだろう?と思いながら再び意識がなくなる。

次に意識があったのは、消毒をして大量のガーゼが詰められている感覚があったとき。痛くて「あーーーー」と自然にうめき声が出てしまっているのを意識朦朧としている中で感じていました。看護師さんが手を握ってくれたようで、温もりを感じ落ち着きました。

その次に意識が戻ると

終わったので起き上がって車椅子に乗るよー。
しっかり目開けてー。

と言われ、知らぬ間にショーツをはかせてもらっていました。久しぶりに目を開け、2人の看護師さんに支えられながらよろよろと車椅子に乗りました。
手術室からベッドがある部屋はすぐ隣なのに、次に意識があったのはベッドに横たわる時でした。何かあったら隣にあるナースコール押してくださいねーと言われ、左の卵巣辺りがズキズキしているのを感じながら、ベッドで眠りにつきました。

採卵日当日(採卵後〜診察前まで)

10:30 
看護師さんが見に来てくれて目が覚める。まだ左卵巣辺りは痛みました。
点鼻薬はどこにあるか聞かれ、ロッカーの荷物の中だったので、鍵を渡し荷物を持って来てもらい、借りていた点鼻薬を返しました。
また点滴が終わっていたので、左腕についていた点滴用の針を抜いてもらいました。点滴が終わったので、もう水分を取ってよく、トイレも行って大丈夫とのこと。荷物はそのままベッド脇に置いてもらいました。
水分を取って再び眠りにつく。

11:20 
トイレに起きる。痛みは無くなっていました。
尿意があって行ったものの、出そうなところまで来ているのに出ない、、!不安になりベッドに戻って、慌ててナースコールしました。

麻酔の影響等ではなく、ガーゼを大量に詰めているので、圧迫されて出ない人も一定数いるらしいです(私もその1人)。ただ、基本院長の診察が終わるまではガーゼは取れないとのこと。中には院長にまだだと言われて汗を流しながら待っていた患者さんもいたと聞きました。
「まだ大丈夫そうなので待ってます」と言うと、「どうしてもってなったら少し前にまたナースコールで呼んでね」と言われました。
もうこの後は診察終わるまで水分は取らないと誓いました。

結果

ベッドでスマホをいじりながらゴロゴロしていると、培養士さんが今日の卵子と精子の様子を教えに来てくれました。

採れた卵子は28個。
精子のSMIは25


SMIとは精子運動性能指標と言われ、運動精子濃度にスピードも考慮して数値化したもので、精子受精能力の判定に使われているものです。
100より低い場合は虚弱、80以下は特に不良で、顕微授精対象になることが多い
体外受精において直接卵子と精子を合わせても約45%が受精しない、つまり精子に自分で卵子に潜り込む受精能力がないと言われています。

そもそも前からこの値が80以下だったので体外受精にステップアップしたわけですが、
朝時間ギリギリの採精、祈り、タオルの温めむなしく、精子は過去最低を記録。
その状況から、8個は体外受精(ふりかけ)、20個は顕微授精になるとのことでした。
さっき意識朦朧の中で7個って聞いていたのは、体外受精にする数のことか、と納得。

また、《新型AI機能付きタイムラプス胚培養器》の説明を受けました。
この培養器は胚の発育速度や胚形状などから、妊娠率の高い、染色体異常の少ない卵を自動的に選び出してくれるAI機能がついているようです。
もちろん染色体異常の有無を100%分別できるわけではありませんが、ありがたい機能だなと思いました。
ただ、タイムラプスに入れられる数は16個までなので、残りは通常の培養器で培養するとのことでした。

受精結果等は後日また培養士さんから伝えられるそうです。

採卵日当日(診察〜会計まで)

12:55 
もうすぐ呼ばれるかも、と看護師さんが様子を見に来てくれました。「すぐ行けます!」と即答(早くトイレに行きたい)
看護師さんが去った後、すぐ出られるようにと荷物を整えていると、若干の貧血?気持ち悪さ?があり横になりました。すぐに治りましたが、呼ばれるまで横になっていました。

13:25 
内診(おじちゃん先生)
超音波後、ガーゼが抜かれました。思ったより長く、少し痛かったです。消毒の後、タンポンを2個入れられました。夜23時以降に抜くようにとのこと。 
本日最初で最後のおじちゃん先生、いつも待ち時間は長いけど、中では院長と2人で無駄なく効率的に処置がされているなと改めて感じました。 

13:45 
そのまま診察(院長先生)
卵子は28個、精子の状態は極端に悪い、とのこと。体外受精8個、顕微授精20個
ご参考までに、精子結果はこちら。

@kawauso_lady

SMI25 は先ほど培養士さんから聞いていましたが、
高速直進運動精子はなんと0%、SMIともに過去最低を叩き出しました。
せっかく卵子はたくさん取れたのに、、ショックでした。。

また、先ほどの血液検査での黄体ホルモンの値が13.72と上がって来ているので、着床の窓に合わず、移植は今周期ではなく来周期になりそうとのこと。よって、受精卵ができた場合は凍結になる可能性が高いとのことでした。

当日の注意点
お風呂は湯船に浸からずシャワーのみ
23時以降寝る前にタンポンを2つとる

また、
発熱38.5度以上、腹痛、嘔気(吐き気)や嘔吐があった場合は、
感染・腹腔内出血・腸管損傷等の可能性があるので連絡すること

と、緊急連絡先を教えてもらいました。

今日の薬の処方は、抗生剤とホルモンバランスを整える薬でした。

看護師さんからは、今日は尿が出るまで帰すことはできないのでこの診察が終わったらすぐトイレに行くよう言われました。
ガーゼが取られた診察後は、普通に用を足すことができ、無事帰宅許可がおりました。

14:20 会計
現金でこんな金額払ったことなかったので、ビクビクしながら支払いました。
でも保険適用でこの金額なので、保険適用でなかったら、、と思うとゾッとします。
保険適用になって本当によかったです。
また、もらった明細を見ると、採卵の費用が10個以上は一律の値段でした。
良心的なクリニックでありがたい限りです。

(参考:フロモックスについてプレマリンについて

その後当日の経過

会計後、既にお昼の時間は過ぎていましたが、昨日の夜以降何も食べておらずお腹はぺこぺこだったので、ご飯を食べてから帰ることにしました。

意気揚々と海鮮丼を頼み、いざ!と口に運んだところ、再び貧血っぽい?気持ち悪さ?が込み上げてきました。お腹は空いているけど早く横になりたい、、ということで、結果半分も食べられず帰路につくことになりました。

家に帰ってからは、ベッドに横になって夕食前まで寝たりゴロゴロしたりしていました。
排卵日付近のホルモンのせいか、水分不足のせいか頭痛がしていたので、ひたすらポカリを飲んで過ごしました。
夕食は優しいものをと温かいそばに。普通に食べることができ、その後も痛みや気持ち悪さはなかったです。
先ほどの気持ち悪さは手術自体の副作用というよりは、静脈麻酔の副作用かな?という感じでした。

夫が帰宅後、今日の結果を報告。
もちろん精子の状況も伝えたのですが

お、量は過去最高だね。
SMIは過去最低か、
でもGoodも減ってるけど、Poorも減ってるよ!
卵子はこんなに取れたんだね、ありがとう!

と、おい!と突っ込みたくなるほどのポジティブさ。
あんまり落ち込んでいる様子もなく(見せてないだけかもしれないけど)拍子抜けでした。
誰のおかげでこんな痛く辛い思いをしていると思っているんだ、、!と寸前まで出かけて飲み込みました。。

精子のSMIは過去最低を叩き出し、
着床タイミング的に受精卵ができても今周期の移植はできないと知って、
私はダブルでショックを受けていました。
ただ、ひとまず卵子がたくさん取れたことは救いです。
後は質が良い受精卵になることを祈るのみ、、!











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